TOPICSトピックス

ホームトピックス自ら観て、感じなければ分からないこと

自ら観て、感じなければ分からないこと

2015/06/29

自ら観て、感じなければ分からないこと


呉市にある大和ミュージアムが今年の春で、開館10周年を迎えた。それを記念して関連イベントも多数企画されており、呉の街が賑わいそうだ。大和ミュージアムの魅力の1つが、1Fフロアに大きく横たわる10分の1の大きさの戦艦「大和」の模型である。私もその大きさに圧倒された1人だ。造船技術の展示や科学を体験できるスペースもあり、ファンのみならず楽しめるだろう。

しかし、この博物館はそれだけではない。「戦争の残酷さ」を訴える数々の展示品がある。巨大な模型を見終わり、足を進めると、目の前に現れた人間魚雷の実物に息をのむ。そして沖縄特攻に参加した戦艦「大和」の乗組員たちの写真や名簿、遺書や手紙が紹介されている。そこから伝わる家族への思いや死への恐怖。観る者の足を止め、心を動かす。

核時代平和財団のデイビッド・クリーガー会長は、広島平和記念資料館を訪れた際、「全ての国の指導者に、ここを訪れることを義務づけるべきである」と断言した。ただ歴史を学んでほしいから被爆地を訪れてほしいのではない。そこで生きた人々の息遣いを、叫びを知って欲しいのである。自ら観て、感じなければ、分からないことがある。これからも全世界の人々が、被爆地を訪れることを願ってやまない。