オバマ米大統領が広島を訪問
2016/05/27
G7伊勢志摩サミットを終えたアメリカ合衆国のオバマ大統領は、5月27日夕方、広島平和記念公園を訪問しました。
被爆から71年、現職の米大統領の訪問は初めてのことです。
平和記念資料館を見学ののち、原爆慰霊碑に献花したオバマ氏は、広島と長崎の両市長や被爆者たちが見守るなか、原爆慰霊碑に献花し、スピーチしました。
オバマ氏は、核兵器のもたらす甚大な犠牲や被害に触れ、71年前の原爆投下による犠牲者をはじめ第二次大戦の全犠牲者を追悼。
さらに、核兵器を使用した唯一の国の指導者としての「道義的責任」に言及し、2009年のプラハ演説で提唱した「核兵器なき世界」を目指すべきだと訴えました。
池田SGI会長は、毎年1月26日に平和提言を発表し、これまで幾度も各国首脳による被爆地訪問を提言してきました。
■原爆投下から70年にあたる2015年に、核時代に終止符を打つ意義を込めた「核廃絶サミット」を広島と長崎で行うことを提案したい(2010年)
■2015年のNPT再検討会議を広島と長崎で行い、各国の首脳や市民社会の代表が一堂に会して核時代に終止符を打つ「核廃絶サミット」の意義を込めて開催することを検討すべきである(2011年)
■各国首脳をはじめとする会議の参加者が被爆地訪問を通じて「核兵器のない世界」への誓いを新たにすることが、核問題解決の取り組みを〝不可逆で揺るぎないもの〟にしていくと信じる(2012年)
■広島と長崎への原爆投下から70年となる2015年にG8サミット(主要国首脳会議)を開催する際に、国連や他の核保有国、非核兵器地帯の代表などが一堂に会する「『核兵器のない世界』のための拡大首脳会合」を、行うことです。例えば、2015年のホスト国であるドイツと交替する形で、2016年の担当国である日本がホスト役を務め、広島や長崎での開催を目指す案もあるのではないかと思います(2013年)
さらにSGI会長は「核時代に終止符を打つために戦うべき相手は、核兵器でも保有国でも核開発国でもありません。
真に対決し克服すべきは、自己の欲望のためには相手の殲滅も辞さないという『核兵器を容認する思想』です」と述べています。
原爆投下国の現職米大統領が広島を訪問し、核兵器のない世界への決意を宣言した歴史的な本日――。
私たち広島創価学会は、これからも「世界平和」の実現をはじめ、地球上から悲惨の二字をなくす挑戦に全力で取り組み、すべての人間の尊厳が光輝く民衆の連帯を幾重にも広げてまいります。
写真出典:外務省ホームページ http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/page4_002105.html