「無関心」の壁は、野外フェスで打ち破られる!?
2016/04/01
寒い冬もようやく終わり、衣替えのタイミングと共に気になり始めることがあります。
それは「野外音楽フェス」です!
毎年夏に日本各地で開催されるため、暖かくなるこの時期からその詳細が発表され、ファンは期待に胸を躍らせる春なのです。
広大な敷地内に、複数のステージが設置され、1日中多くのアーティストが順番に演奏します。
様々なジャンルのアーティストが演奏をするため、自分のお目当てのアーティスト以外は、例え興味がなくても触れることになります。しかし、それがきっかけでファンになったという人も少なくないのです。
私たちが日常の中で触れているものは、ほんの一部の世界に過ぎません。
ゆえに、それ以外のほとんどに興味を持つことは難しいだろうと思います。
今の日本では戦地として、銃弾が飛び交うことはありません。
教育を受けることもでき、食べるものもあふれています。
一方、本年1月26日に、ユニセフ(国連児童基金)が発表した報告によれば、世界の子どもの9人に1人、約2億5000万人が暴力的な紛争下にある国々で生活。
紛争と異常気象により、ますます多くの子どもたちが家を追われ、数千万人が極度の食料不足、暴力、病気、虐待、教育を受けられない危機にさらされているとしています。
「今や世界の子どもの約9人に1人が紛争地域に暮らしている」と、ユニセフの声明は警鐘を鳴らしています。
今この瞬間も、私たちの日常とは真逆で食料も医療も全く足りない、死と隣り合わせの中で生きる人々が多くいます。
しかし、その現実を実感し難いのが現実です。触れる機会が少ないために、無意識のうちに自然と「無関心」になる世界が存在してしまうのです。
まずは知ること。関心を持つこと。
知らなければ考えることも行動を起こすこともできません。
ウクライナ出身の作家チェーホフは「無関心とは――それはたましいの麻痺だ、早くも訪れた死だ」と、胸に突き刺さる言葉を残しています。
世界で今何が起きているのか、誰が苦しんでいるのか。
「無関心」の壁を打ち破って、何らかの平和への行動を起こすことが“平和をつくる”ということではないだろうかと思うこの頃です。