
2016年度調査結果
1994年から開始した「学生平和意識調査」。広島市で開催された「94年アジア競技大会」を前に、アジア留学生へ平和調査をおこなったことがきっかけでした。以来、日本人学生へ、中国地方全体へと広げ、被爆70年を迎えた2016年で第21回目を数えました。
調査日:2016年8月1日~9月25日/対象者:中国地方の大学に通う学生/方法:対面式とインターネット入力方式の併用/配布枚数1,500枚、回収枚数1,030枚(回収率69%)/在住地:広島443名(43%)、岡山278名(27%)、山口82名(8%)、鳥取155名(15%)、島根72名(7%)
第2次世界大戦中に、原子爆弾(原爆)が広島・長崎に投下されました。広島・長崎に原爆が投下された日はいつですか?
広島
1945年
8月6日が正答

長崎
1945年
8月9日が正答

- 正答
- 誤答
- 無回答
オバマ米大統領の広島訪問の影響・関心の高まりにより、正答率が過去21回の調査のなかで、最高率となりました。
あなたは広島や長崎の原爆資料館や死没者祈念館に訪れたことがありますか?

- 両方ある
- 広島だけある
- 長崎だけある
- 両方ともない
オバマ米大統領の広島訪問を受け、例年より広島原爆資料館を訪れた学生が増加しました。
あなたは被爆者から直接、被爆体験を聞いたことがありますか?

- ある
- あるが記憶にあまりない
- ない
あまり記憶にないも含めると88%もの学生が被爆体験に触れている結果になり、この5年間で過去最高の割合になりました。考えられる要因としては昨年(2015年)の被爆70年報道や各種行事、本年のオバマ米大統領関連の効果、また中国創価学会学生部で開催した学生平和講座などが挙げられると思います。
あなたは、核兵器の存在についてどのように考えますか?

- 自国(同盟国)の存亡に関わる状況下で、自衛のための最終手段としてのみ認める
- いかなる場合も認めない
- その他
昨年度は核兵器の存在について「自衛のみ認める」と答えた割合は22%でした。昨年と今年を比較すると8%ほど上昇していることが判ります。北朝鮮が今年に入っての2度にわたっての核実験を行ったことや、各国の様々な情勢をより多くの媒体から吸収することによって考え方に変化があったとの声が寄せられました。
今後・戦争・紛争で核兵器の使用がありうると思いますか?

- 必ずあると思う
- ありうると思う
- おそらくないと思う
- 絶対にないと思う
昨年度は、今後の核兵器の使用がありうるかについては「必ずある」と答えた割合は17%でした。昨年と今年を比較すると9%ほど上昇していることが判ります。北朝鮮が今年に入っての2度にわたっての核実験を行ったことや、各国の様々な情勢をより多くの媒体から吸収することによって考え方に変化があったとの声が寄せられました。
現在地球上に約1万5000発あると言われている核兵器は廃絶可能と思いますか?
「核廃絶は可能」と答えた学生は、過去5年間の平均が15%であったのに対し、今年は26%。「核軍縮は可能」も併せると、今年は約7~8割の学生が、核廃絶または核軍縮が可能と考えています。
オバマ米大統領の訪問を受けて今後も各国首脳が広島・長崎を訪れるべきだと思いますか。

- 思う
- 思わない
8割を超える学生が、各国首相の被爆地を訪問する必要性を回答しました。一方、反対意見として「訪問だけでは何も変わらないと思う」「一時的なものになる」との声もありました。